『褒める』ということの本質

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最近は子供と接することが苦手な大人が意外と多いと感じます。

そういう人たちの話を聞いていると、「元々子供がきらい」とか、「子供のテンションについていけない」とか、それぞれ何かしら理由を持っているんですよね。

だけど面白いことに、こういう人たちほど子供たちからは好かれたりする。

ウソ偽りのない態度が、かえって子供達には好評だったりするからです。面白いですよね。

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子供って、大人の嘘を見抜くのがすごく得意です。

だから、自らの利益のために『子供好き』を演じる大人なんて簡単に見抜いてしまう。

子供と関わる可愛い自分を男どもに見て欲しいぶりっこ女子、ビジネスのために子供にいい顔をする営業マンなどはいい例です。そういう人は本当に気を付けたほうがいいですよ。笑

ちなみに僕も、今までに1000人くらいの子供と関わってきたので、子供に好かれる大人の特徴も分かれば、『子供好き』を演じている大人の特徴も分かってしまう。

そして世の中には意外にも子供好きを演じる大人が多くてびっくりするものです。

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褒めて伸ばす?それとも叱って伸ばす?

 

さて、子育てを語る上で『褒めて伸ばすか』、『叱って伸ばすか』という議論がよくされますね。

これを読んでいる皆さんは、果たしてどっちのタイプでしょうか?

僕は今までこの議論について色々見てきましたが、どちらの『伸ばし方』にもそれなりの根拠があることがほとんどです。

 

例えば、『叱って伸ばす』という主婦のAさんの意見としては

「うちの子が、何度言っても服を裏返したまま洗濯機にいれるの。」

「最初は優しく注意してたけど、10回目位になるとさすがに我慢の限界。初めて真剣に叱ったら、次からは服をしっかり表にして洗濯機に入れるようになってくれました。初めからこうしてればよかったな。」

ーーー主婦A ーーー

 

と確かに一理ある内容。

愛をもってしかることで、初めて注意する側の気持ちを感じ取れる。だから叱ることによって行動を正せる子供もいるんですね。

そしてこの子は、洗濯物を表にして洗濯機に入れるようになった。これが伸びたということならば『叱って伸びた』ということなんです。

 

では反対に『褒めて伸ばす』という主婦Bさんの場合

「ある日、子供が自分の名前を漢字で書いて見せてくれました。」

「そこで『綺麗だね』と褒めると、子供は他の漢字も自分で調べて書いてきてくれるようになりました。今では習字を習っていて2段です。」

---主婦B---

 

そしてこの事例も納得のいく話です。

褒められることによって自分の書く字に自信を持てた。だから他の漢字も一生懸命に書いて、今では習字の習い事までしてる。

当然文字は以前よりもさらに綺麗に書けるようになったわけだから、これが伸びたということならば、『褒めて伸びた』ということです。

 

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ここまで聞いて、どちらが正しいか皆さんには結論がだせますか?

残念ながら僕には結論がだせない。

キノコの山とタケノコの里、どちらが良いかぐらい結論がだせない。

そしてむしろ、どちらが正しいかを決める方がおかしいのではないかと思えてきます。

そして、叱って伸びた子が褒めて伸びることもあるだろうし、褒めて伸びる子が叱って伸びることもある。同様にキノコの山がキノコの里になって、たけのこの里が・・・以下省略。

ともあれ、結局どっちが子供のためなのかと言われれば、『どちらも大切』と僕は答えてしまいそうです。

白黒つけたがりのみなさんすみません、結論は出ませんでした。

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という話はほんの序章で…お待たせしました。

実はもっと伝えたいことが他にあります。

ここまで無駄な話をしてきたのは、いかに多くの人が『どちらかでなければいけない』と考えているかを伝えたかったから。

僕はみなさんにもっと新しい見方をお伝えしたい。

 

『褒める』ことの本質

 

子供に対する『褒める』という行為は、子供を成長させるための手段としてよく使われますね。冒頭でも触れたような “褒めて伸ばす”、というのもまさにその1つです。

しかし人は本来、褒められるだけで『伸びる』ものなんですかね?というのが僕が一番伝えたいことなんです。

世の中『褒めて伸ばす』ことが素晴らしいという風潮が多分にありますが、『伸ばす』っていう言い方は教育者のエゴだと思うんです。

なぜなら、どれだけ大人が褒めたとしても、成長するための行動をとるのはいつも子供たち本人。成長するのは、子供たちのその行動の結果でしかないからです。

大人が褒めたから伸びたんじゃなく、子供が自分自身の力で伸びたんです。

だからもし、褒めることに意味があるとすれば、それは挑戦へのハードルを下げることです。

大人が子供のことを褒めることによって、子供は自分の行動のタガを少しづつ外していくことができる。

そうやって自分のレベルより少し難しいことでも挑戦してみるから、結果として『伸びる』んですね。

決して大人が『褒めて伸ばした』わけじゃないです。

子供の成長はどんなときも子供自身の努力のたまものです。

 

一度、自分自身のことを振り返ってみてください。

知らず知らずのうちに、子供の成長を自分の手柄にしていませんか?

 

松本一輝

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